インバウンドで台湾人観光客誘致!イノベーションに必要な3スキル
台湾人誘致のためのインバウンドは、日本で大変盛んに行われています。人口が年々減り続けているこの日本では、顧客ターゲットを日本人だけにしていてはとても生き残ってはいけません。どの業界も積極的に台湾人をはじめ外国人をターゲットにして、彼らを引き付けるための、いわゆるインバウンド対策が必要になってきています。
インバウンド対策の中でも、台湾人観光客に焦点を当てたインバウンドはとても有効だと言えるでしょう。台湾人には親日家がとても多く、日本への旅行者数も年々増加傾向にあるためです。そのため、日本の各業界各企業では、台湾人観光客のためのインバウンド対策が盛んに行われているのです。
台湾人観光客誘致のためのインバウンド対策には何がある?
看板やパンフレットを中国語繁体字にする。
中国語が話せるスタッフを配置する。
台湾人の大好きなクーポンを作成する。
台湾人受けするようなキャンペーンや商品ラインを考える。
などは、台湾人観光客誘致のためのインバウンド対策を行う上でとても大切になってきています。
台湾人観光客誘致のためのインバウンド対策では、日本企業や台湾企業とビジネス提携することは非常に重要な要素です。たとえば、
日本の百貨店が台湾の百貨店とビジネス提携をして、相互のショッピングカードを使えるようにしたり、
日本の鉄道会社と台湾の鉄道会社がビジネス提携をして、相互の切符を持ち寄ることで割引になったり。
また、台湾人観光客誘致のためには、日本企業同士のビジネス提携も重要です。
地元のホテルと地元の百貨店が提携して、ホテル宿泊者には百貨店商品が割引になったり、
A店の商品を購入した観光客には、B店の商品も割引になったり。
地元の企業が集まって消費者に対して包括的なサービスを提供することができれば、台湾からの観光客も増えるかもしれません。
これでインバウンド対策はばっちり?
しかしながら、上記のような戦略だけで、台湾人観光客を誘致するためのインバウンドとして対策はばっちりなのでしょうか?そうである場合も多々ありますが、それが継続的に問題ないのか、と言われると疑問です。インバウンド対策は生き物です。企業として常に新しいインバウンド対策を考えていく必要があります。
では、どのようにして常に新しいアイデアを生み出していくことができるのでしょうか。それは、企業の「イノベーションを生み出す力」といえます。このイノベーションを生み出す力は、今とても注目されている分野で、これを台湾人誘致のためのインバウンド対策にもとても有効なのです。
優秀なビジネスマンの条件は、一昔前であれば、高学歴、語学力、経営知識などでしたが、今の時代は何と言ってもイノベーションを生み出す力なのです。昔と違って、現代は消費者一人ひとりの生活が豊かになり、欲しいモノは何でも手に入れることができます。イノベーションを生み出す力を持っている社員を多く有する企業は、台湾人観光客の需要を掘り起こしそれをピンポイントで提供する力を持っているんです。
そこで今回は、イノベーションを生み出す力に必要な3つのスキルをご紹介します。これら3つのスキルを社員が持つことで、社内のイノベーションを生み出す力を向上させることができ、常に新しいインバウンド対策を考え出すことが可能になります。結果として多くの台湾人観光客を誘致することに成功するとしてきっかけになると言えるでしょう。
インバウンドで台湾人観光客誘致!イノベーション戦略に必要な3つのスキル
1.質問するスキル
イノベーションを生み出す力を持つ企業のディスカッションでは、適切な答えを見つけ出すことよりも、適切な質問をすることの方がよりディスカッションを活発にします。ディスカッションを活発にすることで、イノベーティブなアイデアを生み出すことができるのです。
そうは言っても、「適切な質問をする。」というのは意外に難しいことですよね。課題に対して自分が何を理解していて、何を理解していないか、を把握している必要があるからです。結構、ポイントがズレた質問をしてしまうことも少なくなりません。そこで適切な質問を投げかけるためのヒントをご紹介しましょう。
●当たり前のことを疑ってみる。
世の中には、多くの人が当たり前だと思っていることで溢れかえっています。台湾人にとっても日本人にとっても常識と言われるモノもあれば、日本人には常識でも台湾人にとって非常識というモノもあるでしょう。常識を疑ってみることも時として非常に大切です。そうすることで、イノベーティブなアイディアが生まれることもあるのです。
たとえば、「マーケティングリサーチは、台湾人顧客の本当の声を知るために重要である。」
これは多くの人が信じている常識かもしれません。しかし本当にマーケティングリサーチが台湾人顧客の本当の声をするために有効な手段なのでしょうか。
事実、いくつかのビジネス文献には、「(ある条件を満たすと)マーケティングリサーチは役に立たない。」としているものもあるのです。どこか新しい市場に進出する場合、マーケティングリサーチを検討しているのであれば、本当に必要かどうかをまず考えて、常識を疑ってみることも必要です。
●悪魔の代弁者(デビルズ・アドボケート)になってみる。
悪魔の代弁者(デビルズ・アドボケート)とは、物事に対して敢えて異議を唱える人のことをいいます。それは、本当に反対をして意義を唱えている場合もあれば、ディスカッションを活発化するためにその役割を演じている場合もあります。誰かが悪魔の代弁者(デビルズ・アドボケート)になることで、一つのテーマに対して、賛成派と反対派の意見を戦わせることになり、そうでない場合に比べて多くのアイディアが生まれる可能性があります。
例えば、「台湾人は日本で文化を堪能するために日本旅行をしている。」という意見に対しておそらく大半の人は「その通り。」と考えるでしょう。悪魔の代弁者(デビルズ・アドボケート)は、これに対しあえて異議を唱えます。例えば、「台湾にはすでに日本の文化が多く浸透している。時間とお金を使って台湾にもある日本文化を堪能しに来るとは考えにくい。ただ単にゆっくり休暇で休むために来ている人の方が多いのではないか。」と言うような意義を唱え、ディスカッションを活発化させようとします。
このような事論を通じて、台湾人誘致におけるインバウンド対策の会議の中で、例えば「台湾人観光客に日本のお菓子や日本食を提供するのではなく、台湾人が馴染みのある台湾のお菓子や台湾料理を提供するサービス」がより必要であると言う結論に達するかもしれません。
あえて反対意見を出して、そこから互いに新しいアイデアを生み出していくには、この悪魔の代弁者(デビルズ・アドボケート)が有効です。
●制約を受け入れる。
自分自身、またはグループに対して、「もし〇〇がなかったら?」と言う質問を投げかける手法です。
例えば、
「もしインバウンド推進部の資金が今の半分しかなかったらどうするか?」
「もし必要としていた台湾人従業員が確保できなかったらどうするか?」
「もし台湾の法律改正があったらどうするか?」
「もし台湾の政治情勢が良くなかったらどうするか?」
などの質問を自分自身、又はグループに投げかけ、それに対応する戦略を組み立てていくのです。
その過程を通じてイノベーティブなアイデアが生まれてくるのです。
恵まれた環境ではなかなか、イノベーティブなアイデアを生み出すのは難しいと言えるでしょう。必要なものがないときこそ、
イノベーティブなアイデアを生み出すことができるのです。
2.実験するスキル
ハーバードビジネススクールのクレイトン・クリステンセン教授が2009年に発表したInnovator’s DNAの記事によれば、イノベーティブな起業家たちは、様々な失敗や成功を繰り返し、最終的にイノベーティブな商品やプロセスを開発してきているとしています。
ビジネスを立ち上げると、多くの不確定な要素があり、リスクも高いと考えることでしょう。そんな中で、小さな失敗を繰り返し徐々に成功近づけていくことが大切です。実験を繰り返し、市場で色々と試してみることで、イノベーティブなアイデアを創造する力が鍛えられ、イノベーティブな商品やプロセスが生まれてくるのです。
台湾人観光客誘致におけるインバウンド対策においても、このような形で小さな実験を繰り返し、台湾人観光客はどのような目的で来日するのか、どうすればより多くの台湾人観光客を引き付け、インバウンドをより推進できるのかを考え出すヒントにあるはずです。
3.人脈形成するスキル
イノベーティブなアイデアを想像できる人は、常に自分の専門分野以外の人と交流することでその知識の幅を広げています。
言うまでもありませんがイノベーティブなアイデアは、自分とより遠い人と交流することで生まれてくるのです。自分と全く違う考え方をしている人たち、自分と全く違う環境で育った人たちと交流してことで自分では思いつかないようなアイディアが生まれたりするのです。
自分と違う性別と人と交流する。
自分と違う国籍の人と交流する。
自分より20歳以上年が離れた人と交流する。
このように、自分とより遠い人と付き合うことでイノベーティブなアイデアを生み出すことができるのです。
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