サム・ウォルトンから学ぶ台湾進出で日系企業が競争に勝つ5つのコツ

2016-07-04

サム・ウォルトンは言わずと知れた世界最大の小売業チェーン、ウォルマートの創業者です。アメリカの片田舎から小さなフランチャイズ店の経営から始めたサム・ウォルトンは、たった一代で売上高世界第一位の大企業を作り上げました。そんな彼の流通やマーケティング、そして商品戦略は、世の中の多くの経営者が見本にしています。

台湾進出をしているまたは台湾進出を目指している多くの日系企業にとっても、サム・ウォルトンのウォルマート商法は非常に参考になるものです。近年の台湾への日系企業の進出ラッシュは目を見張るものがあります。まさに日系企業の台湾進出ブームとも言えるべきもので、毎年多くの日系企業が台湾で新しい事業を開始しています。

もちろん、これだけ多くの日系企業が台湾に進出するということは、それだけその競争も激しくなるということです。台湾でのライバル会社は地元の台湾企業ではなく、同じく台湾進出した日系企業になるケースも増えてきています。そこで今回は、日系企業が台湾で競争に勝つためのコツをサム・ウォルトンの名言を例に取ってご紹介します。

サム・ウォルトンから学ぶ台湾進出で日系企業が競争に勝つ5つのコツ

ゆび矢印1.「こんにちは。サム・ウォルトンと言います。アーカンソーのベントンビルでいくつか店をやっています。こちらの社長さんにお会いして、ビジネスのお話をうかがいたいのですが。」
(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p155)

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初期のウォルマートでは、規模も小さく大企業から注目されことはありませんでした。それを逆手にとって、サム・ウォルトンはライバル会社を躊躇なく訪問し、彼らのビジネスの話を伺うということを繰り返していました。相手側も、当時ウォルマートと言う聞いたことのないような会社がそのような腰の低い態度で訪問してくるものですから、好奇心もあって大抵は面会をしてくれたと言います。サム・ウォルトンはそこから価格や物流等あらゆることについて学んでいったのです。

このようにサム・ウォルトンは、非常に積極的に情報収集をしてそれを自分のものとしてきました。

多くの日系企業は、ライバル会社と言うと少し距離を置いて警戒する傾向にありますが、サム・ウォルトンはその逆の行動していたんです。自分の知らないことは積極的に他人に聞く、その繰り返しがやがて自分のビジネスを大きくするための基盤となっていくのです。

ゆび矢印2.「あらゆる競争相手を研究しろ。欠点は探すな。長所を探せ。」
(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p129)

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サム・ウォルトンは、仕事中であってもプライベートであってもライバル店を見つけるとすぐにその店に入って店の研究を始めたと言います。車を走らせてはライバル店を行ったり来たりしてそこからあらゆる情報を吸収していったのです。

台湾に進出している日系企業も、台湾に進出している他の日系企業を観察するのが一つの有効な手段と言えるでしょう。日系企業の店舗等を観察し何が自分たちと違うのか、相手ができていて自分たちにできていないことは何なのか、などをしっかり観察することで自分たちの事業に活かしていくのです。

同じ日系企業が台湾でうまくいっている理由のヒントも見つかるかもしれませんし、逆にうまくいっていない理由が見つかるかもしれません。

ゆび矢印3.「私のやったことの大半は他人の模倣である。」
(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p87)

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他人の真似をしているだけでは、決してその人を追い抜く事はできません。要はやり方で、多くの人間を観察し、その人の長所だけを寄せ集め、自分のものにする。すると、それらの集合体は、オンリーワンでしかもナンバーワンになる可能性があるんです。

台湾の日系企業にも同じことが言えます。競争で勝ち残っていくためには、他社の良いところを盗んでそれを自社のものにしていきます。 同じ台湾の日系企業だけではなく台湾の地元企業もしっかりと研究をして、そこから長所だけを自社のものにしていくのです。

ゆび矢印4.「私は自分の得意とすることをやり、弱い面は他の人々に補ってもらったのだ。」
(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p201)

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台湾の日系企業にとって、これはとてもためになる金言と言えるのでは無いでしょうか。台湾進出の運用はもはや自分達だけで全てコントロールするというのは非常に難しいことです。日系企業として自分たちの強みを存分に活かすことは重要な要素ですが、その半面苦手な分野は地元企業やそれを得意としている日系企業と提携することで、問題を解消する方法を模索することも大切です。

自分達だけですべてをやろうとするには、よほど秀でたスキル、経験、資金をもっていなければ実現することは難しいかもしれません。

ゆび矢印5.「私が小売業を愛しているのは競争が激しいからだ。」
(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p328)

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サム・ウォルトンは、競合他社との競争に真っ向から挑んでいきました。Kマートとの戦いでは、決して逃げないで正面から挑んでいきました。つまりレッドオーシャンの中に自ら飛び込んでいったのです。サム・ウォルトン曰く、「もし自分たちが競争から逃げていたのであれば、ウォルマートはニッチな企業になっていたでしょう。」
現在では、競争を避け如何にブルーオーシャンを探して、自社の立ち位置を確立するかという戦略が当たり前になっていますが、サム・ウォルトンのこういう考え方もあるのです。

当初台湾に進出した日系企業は、台湾という市場をブルーオーシャンとして事業を展開していたのですが、今では続々と日系企業が台湾に進出してきており、業種によっては、すでにレッドオーシャンになりつつあります。特にアパレル業や、飲食業の分野では日系企業の進出がここ最近増えてきており、競争もますます激しくなっていくでしょう。その中でサム・ウォルトンは、競争に逃げないで真っ向から戦っていたのです。

とはいうものの、戦略もなく無謀に正面から戦っていくのは、タダの負け戦をすることになります。もし戦いに正面から真っ向勝負で挑むと決めたのであれば、それは絶対に勝たなければいけない戦いになります。台湾の市場、消費者嗜好、自社および競合他社の強みと弱み等をしっかりと把握した上で「これなら必ず勝てる。」という戦略で臨んでいくことが必要になります。

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