野村克也氏から学ぶ台湾で成功したい経営者に必要な6つ

2016-05-01

野球好き人でなくても、ほとんどの人が「野村克也」という名前を聞いたことがあるでしょう。

野村克也氏は、言わずと知れた日本プロ野球界の名選手であり名監督でありました。選手としては1954年に南海に入団し、主力選手として大活躍しました。選手時代のホームラン数は王貞治氏に続く歴代2位の記録を持っています。引退後、指導者としては、ヤクルト、阪神、楽天などの監督を歴任し、弱小だったそれぞれのチームを、数年でリーグ優勝、日本一に導くほどのチームに育て上げました。

これらの実績から野村克也氏は名将と称され、最高レベルのリーダーであるという声には頷けます。そのリーダーシップ能力は人並み外れた才能が見て取れます。

台湾で成功を目指す日本企業の経営者の方々にとっても、彼のリーダーシップ能力から多くを学ぶことができます。台湾に進出した多くの日本人経営者は、実は台湾人部下との
コミュニケーションに非常に苦労しているんです。台湾で成功するためには、台湾人従業員とのコミュニケーションをうまくとり、その上でリーダーシップを発揮する必要があります。

そこで今回は、野村克也氏の著書「野村ノート」(小学館文庫)より数々の名言を取り上げ、彼のリーダーシップを分析し、台湾での成功を目指す経営者が持つべきリーダーシップについて検証していきましょう。

野村克也氏から学ぶ台湾で成功したい経営者に必要な6つ

ゆび矢印1.「管理する者は、絶対に結果論で部下を叱ってはいけない。」
「野村ノート(小学館文庫)」p44

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一見怖そうに見える野村克也氏ですが、彼は決して部下を結果論で叱ることはありませんでした。選手が取った行動にしっかりとした根拠があれば、それが結果として失敗しても決して部下を叱ることはなかったのです。

野村克也氏によれば、監督のなかには見逃し三振は許さない、という人もいるそうです。しかし、そういう叱り方をするから選手は「見逃し三振はしたくない。」というマイナス思考から、思い切って勝負を仕掛けることができなくなる、と野村克也氏は述べています。

台湾で成功をめざす経営者も同じことですね、いくら台湾人従業員が失敗したからといってその結果だけを見て叱るべきではありません。どうしてその従業員がそのような行動をとったのか、を考えるべきです。その従業員が自分なりに考えて最適だと思った行動が結果的に上手くいかなかっただけであればそれは叱るべきではありません。

逆に、何も考えず行動し失敗したのであれば、それはしっかりと叱り部下の行動を是正することが大切となります。

ゆび矢印2.「9つのポジション、 9つの打順にはすべて役割がある。いい選手を9人集めるのではなく、 9つの適材適所に合わせて選手を集め育成する。」
「野村ノート(小学館文庫)」p137

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ホームランバッター9人を一番から九番まで並べても決してそれが強いチームとは言えません。野球にはそれぞれの打順やポジションに役割があるのです。その役割をきっちりと果たす違ったタイプの選手を9人集めることで強いチームができる。野村克也氏はこのように述べています。

台湾ビジネスもこれと全く同じことがいえます。
台湾の最高学府と言われる台湾大学の卒業生ばかりを集めたチームだからといって、パーフェクトなプロジェクトチームができるわけではありません。

点矢印画像マーケティング能力に長けている人材、
点矢印画像財務会計能力に長けている人材、
点矢印画像専門技術に長けている人材、
点矢印画像営業やコミュニケーション能力に長けている人材、

これらはどんなプロジェクトチームであっても欠かすことができないとても重要な人材です。ポテンシャルの高い優秀な学生だけを集めればいいと言うわけではありません。適材適所的所で、自分の能力を100%発揮できる様に、人材を振り分ける能力がリーダーは必要なのです。

台湾は、日本以上に学歴社会だと言われています。そのため多くの学生が留学をしたり博士号まで取ったりするのですが、その輝かしい履歴書に惑わされてはいけません。彼らの強みや特技をしっかりと見極め、彼らが働きやすい環境で仕事をさせることが、台湾で成功する経営者に必要な能力なのです。

ゆび矢印3.「『人間3人の友をもて』というじゃないですか。原理原則を教えてくれる人、師と仰ぐ人、直言してくれる人。」
「野村ノート(小学館文庫)」p143

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台湾で成功をめざす経営者は、ワンマン経営に走ってしまうことがよくあります 。事実、台湾の企業には、多くのワンマン経営者がいますが、それが必ずしも台湾で成功するスタイルとは限りません。

野村克也氏が言うように、
点矢印画像原理原則を教えてくれる人、
点矢印画像師と仰ぐ人
点矢印画像直言してくれる人

経営者はこの3つのタイプの人と交流することが台湾ビジネス成功のひとつだと思います。

「原理原則を教えてくれる人」は、例えば台湾ビジネスのコンサルタントであるかもしれません。

「師と仰ぐ人」は、若い頃、お世話になった会社の先輩や上司出会ったりするかもしれません

そして「直言してくれる人」は、経営者の身分とは関係なく、あなたのやっていることが正しいと思うか間違っていると思うか、正直に言ってくれる友人であるかもしれません。

ワンマン経営者に陥りがちなのが、周りを全て自分のイエスマンで固めてしまい、誰もその人に反対をしてくれる人がいなくなってしまう環境を自ら作り出すことです。にもかかわらず、ワンマン経営者は自分の仕事を任せられるような部下が育っていないと、不平不満を言ったりするのです。

経営者というのは実はとても孤独な仕事です。その中からこのような、原理原則を教えてくれる人、師と仰ぐ人、直言してくれる人、この3つのタイプと人たちと交流しているかが、成功と失敗の分かれ目と言えるかもしれません。

ゆび矢印4.「監督は『気づかせ屋』でなくてはならない。」
「野村ノート(小学館文庫)」p180
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上からトップダウンで指示をするというリーダースタイルも時には必要ですが、それだけでビジネスうまくいくとは限りません。ときにはリーダーは部下の行動を静かに見守り、部下が間違っていることは、部下自ら気づかせるような環境を作ることも必要なのです。

確かに台湾企業ではトップが下に指示を出し、その指示に有無も言わせないというスタイルをとる企業が多いのは事実です。しかしそれだけでは決して事業を大きくすることは出来ないでしょう。台湾人従業員が自ら考え自ら高いパフォーマンスを上げるよう育成していくためには、時として彼ら自身に気づかせることが大切なのです。

ゆび矢印5.「地位が人をつくる。」
「野村ノート(小学館文庫)」p202

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4番打者を、6番、7番に下げるとだんだんその程度の打者に変わってしまう、まさに地位が人をつくる、と野村克也氏は述べています。

本当にその通りだと思います。特に日本企業は今これと正反対の環境にありますよね。つまり、20代30代の若い社員になかなかリーダーシップを取らせるような経験をさせない、重要な決断をさせない、ということが起こっています。それ故に彼らが30代後半から40代になってもマネージャー経験が少なく重大な決断をした経験がないということが起こっているんです。ゆえに日本企業の社員は台湾やその他の国の同年代の社員に比べて、リーダーシップ能力が低い、と言われているんです。

台湾ビジネスで成功を目指す経営者は、部下にこのようなことをさせるべきではありません。彼らにどんどんマネージャーとしての地位を与え、彼ら自身がマネージャーとして動かせることがとても大切です。地位が人を作るというのはまさにその通りなのです。

ゆび矢印6.「リーダーのいかんによって組織全体はどうにでも変わる。」
「野村ノート(小学館文庫)」p 204

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とにかくリーダーは組織全体の方向性を全て変える力を持っているんです。台湾ビジネスが成功するもしないもすべてリーダーの実力によって決まるのです。決して文化の違いや市場の違い、ましてや部下の実力不足のせいではありません。台湾で成功するリーダーは常にこの事肝に銘じて普段の仕事に専念していくことが大切なのです。

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