日系企業(日本企業)が台湾の市場調査で犯しやすい5つの間違い。

2016-08-16

市場調査は、会社の経営戦略を考えていく上で重要な役割を果たします。

台湾現地に進出して新市場で勝負する場合であっても、
日本で台湾人をターゲットにする新市場で勝負する場合であっても、

市場調査は、自社の取り巻く環境を正しく理解するし新市場で生き残るための重要な手段です。

多くの日系企業は、台湾の競合他社動向、消費者嗜好などの情報が乏しく、まるで霧で覆われているかのような市場の中で闘うことになります。市場調査で得た情報は、その舵取りをうまくしていくために大変役立つものになるはずです。

とはいうものの、台湾に関するビジネスを展開する日本の企業の中で、正しいやり方で市場調査を行っている企業は一体どのくらいあるのでしょうか?「市場調査の正しいやり方」と言われてその手順がスッと頭の中に入り、正しく実行できる社員は社内に何人いるでしょうか?

きっとそれほど多くないはずです。「自分は正しく市場調査をできる。」という人がいても、その内容をよく観察してみると非常にお粗末だということも多くあります。

そこで今回は、日系企業が台湾や台湾人に関する市場調査を行う際に、犯しやすい間違い5つをご紹介します。

日系企業(日本企業)が台湾の市場調査で犯しやすい5つの間違い。

ゆび矢印1.市場調査=ライバル会社の調査、と勘違いしている。

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「市場調査をしましょう。」というと、真っ先にライバル会社の調査を始める経営者の方が多くいらっしゃいます。
ライバル会社の調査は市場調査において重要な要素ですが、もちろん「市場調査=ライバル会社の調査」ではありません。特に台湾への輸出ビジネスを考える企業の経営者に多い傾向です。経営者の方もマーケティング担当者の方も、それを十分に分かっています。分かっているにもかかわらず、どうしても「ライバル会社の調査」のみに集中してしまう傾向があるんです。

なぜなら、一番調べやすいから。

同じ業界内で活動しているので情報も比較的入手しやすく、消費財であれば店頭でライバル会社の商品を観察できます。

ライバル会社の商品ライン、価格、海外進出状況など、ホームページ、店頭、業界関係者からのヒアリングで入手し、それを自社の戦略に落とし込もうとします。

中には、ライバル会社の商品そのままを真似して新商品を出そうとする企業もあります。

特に成功しているライバル会社の真似をする場合、彼らが大きな投資をして市場調査をし、商品戦略に落とし込んだ結果であるため、それをフリーライダーとして市場にあった商品を出すことができる可能性があります。

とはいうものの、それはどういった根拠で商品化したのかの基礎知識がないため、応用が利かず継続してヒットさせることはできません。財産運用が分からない人に財産を与えるようなものです。

誤解がないように言うと、市場調査としてライバル会社の調査をすることは間違いではありません。ただ、それは市場調査に一部分に過ぎず、それだけでマーケティング戦略を立案、実行するべきではないということです。

ゆび矢印2.市場調査の目的が明確でない。

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教科書的なことを言いますが、なぜ市場調査を行うのかを事前にしっかりと考えておくこと、やっぱりこれは大切です。

市場調査を行うときは事前に

・経営判断のために明確にするべきこと。
・市場の特性を判断するために明確にするべきこと。

の2つを明確にします。

ここでは詳しくその手順の説明をしませんが、この2つを市場調査の基盤として、グループインタビューやアンケートを企画していくことになります。
これらの目的が明確でない場合、適切なグループインタビューやアンケートの企画をすることはできません。

ゆび矢印3.インターネットのみで情報収集する。

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インターネットは気軽に素早く情報収集できるツールとして便利であることは間違いありません。
台湾での地域別人口や貿易実績を調べたければ、台湾の内政部や経済部のホームページですぐに入手することができます。定量的な情報であれば正式な事実はひとつだけですので良いですが、定性的な情報はインターネットのみで収集するべきではありません。

ウェブなどに掲載されている記事は著者のバイアスも含まれています。業界人のインタビューなどもあくまでもその人の見解やその人の周辺で起こっている事実であって、それが自分の会社にどれほどの影響を与えるかは判断できるものではありません。

また、ウェブ上に公開されている市場調査も結果なども、数年前の古い情報であることも多いです。

上述の「市場調査の目的」の観点から言っても、そもそもあなたの会社の目的にそって調査したものではありません。

ゆび矢印4.自分に都合のよいデータだけを集める。

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市場調査で得た情報は客観的に見つめなければなりません。
その結果を受けて戦略を柔軟に微修正していくことで、戦略がよりブラッシュアップされていくものです。

とは言え、経営者やマーケティング担当者はどうしても自分に都合のよいデータだけに注目し、自分が主張する内容と矛盾するような都合が悪いデータは無視しがちです。

特に、市場調査を受けて社内外でプレゼンをするといった際は、自分が理想とする結論を出すためにやってしまいがちです。交渉術としては必要かもしれませんが、本当に悪いデータを無視してマーケティング戦略立案まで進んでしまうのは危険です。

客観的に真実を知り、一歩下がって状況をみつめることが大切です。

ゆび矢印5.費用をケチる。

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日本人は情報に対する価値の認識が薄いのか、市場調査の予算を少なく設定している日系企業は多いです。情報を安く入手しようと人脈を駆使して取引先、友人、知人に状況をヒアリングするだけで済ましてしまうことは少なくありません。

しかし、これも大きな間違いで非常に偏った、しかも真実かどうか分からない情報を入手して終わってしまいます。

会社の経営戦略、マーケティング戦略に関わる非常に重要な情報を入手するためには、その情報の価値を正しく理解し、それなりの予算を設定することが大切です。

市場調査の予算というと、調査を行うためのサンプル収集、場所代、人件費など調査の手間に関する費用と考えるべきではありません。本当の価値は調査を通じて入手した情報であり、それに対する費用なのです。

まとめ

台湾進出する場合であっても、インバウンドで台湾人をターゲットにする場合であっても、市場調査は重要な要素といえます。
市場調査で得た情報を正しく使って、会社として何をするべきか、或いは何をしないべきか、判断することになるからです。
とはいうものの、すべての日本企業が市場調査を有効的に利用しているわけではありません。市場調査を行う際に、各企業が陥りやすい間違いがあるんです。

点矢印画像1.市場調査=ライバル会社の調査、と勘違いしている。
点矢印画像2.市場調査の目的が明確でない。
点矢印画像3.インターネットのみで情報収集する。
点矢印画像4.自分に都合のよいデータだけを集める。
点矢印画像5.費用をケチる。

市場調査をする前に、これら5つの間違いをしっかりと意識するようにしましょう。

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