台湾進出・インバウンドのためのストラテジーレンズ

2015-10-30

会議中、ひとつの課題に対してなかなか参加者の意見がまとまらないということはありませんか?
数学のように必ず答えが1つだけと決まっている場合は、数式をたどって答えを出すだけですが、ビジネスはそういう訳にはいきません。そこには、多くの正しい答えと多くの間違った答えが存在します。会議の席で二つの異なった意見で対立し、なかなかまとまらない場合でも、実はその二つとも結果的にうまくいくアイデアであったり、その逆に二つとの結果的に失敗してしまうアイデアであったりすることも多々あるでしょう。

台湾進出も場合でも台湾人誘致インバウントの場合でも、あらゆる戦略を練っていく中でこのような問題は常に付きまとうはずです。正しい答えが複数あるのと同時に、正しくない答えも複数あるのです。

そこで今回は、ストラテジーレンズ(Strategy Lenses)という理論をご紹介します。この理論は、企業の戦略や企業の問題点を三つの視点(レンズ)から見る手法です。
もちろん、台湾進出でも台湾人誘致のためのインバウントでも、考え方は一緒です。

その三つとは、

点矢印画像デザインレンズ(Design Lens)
点矢印画像経験レンズ (Experience Lens)
点矢印画像アイデアレンズ (Ideas Lens)

台湾進出戦略や台湾人誘致のためのインバウンド戦略を立てる場合には、しっかりと自分がこの三つのレンズ(視点)から戦略を考えているのか、を検討することで戦略がより洗練されることとなります。

それではそれぞれのレンズを見ていきましょう。

台湾進出・インバウンドのためのストラテジーレンズ

ゆび矢印●デザインレンズ(Design Lens)
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デザインレンズ(Design Lens)とは、ビジネス理論や調査から得たデータを基に、論理的に企業のポジショニング等を特定することで、企業の利益を最大限に生み出す戦略を策定するという考え方です。

このレンズを通じて戦略を策定するマネージャーは、じっくりと市場を観察して消費者の行動を理解したり、政府から発表される統計などのデータを参考にしたりして、論理的に会社がどの方向に進むと成功する確率が高いのかということを考えながら戦略を策定していくことになります。

そこで策定された戦略は、根幹となる数字や事実がはっきりと示されていることが多いため、報告を受けた上層部は決断をしやすくなり、またその戦略を採用したことでどの程度の結果が得られるのかということも予想しやすくなります。

また、このように論理的に策定された戦略は、調査したデータや事実をもとに自社の強み・弱み、そして外部環境の機会・脅威を特定することが容易にし、自社が業界内でのポジショニングを明確化するための材料にもなります。

このデザインレンズ(Design Lens)で物事を考えるのが好きな日本人マネージャーが多いです。特に大企業の経営企画部のマネージャーはこのレンズで考えていくのが大好きだったりします。コツコツと地道に調査をして必要な実データをかき集め、誰もが納得するような戦略を作り上げのは、何と言っても日本人の得意分野では無いでしょうか。

ゆび矢印●経験レンズ (Experience Lens)
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経験レンズ (Experience Lens)は、戦略を策定するマネージャー自身や自社の今までの経験や業界の常識をもとに戦略を策定する考え方です。

ビジネスにおいて、業界内での経験というものは非常に大切なものです。こればかりはどんなにトップクラスのビジネススクールに通っても、どんなにビジネス本や業界誌を読んでも一晩で身に付くようなものではありません。その人の経験から、戦略に対する考え方の傾向が変わってくるのです。

例えば、新規に始めた台湾の事業の利益がなかなかとれない、というケースを想定して見て下さい。
マーケティングマネージャーであれば、「競合他社が増えてきたのではないか。」「そもそもマーケットが小さくなっているのではないか」「消費者の嗜好が変わってきているのではないか。」などが利益が落ち込んでいる原因のすべてであるかのように考えてしまいがちです。

生産管理マネージャーであれば、「商品の質が下がっているのではないか。」「効率的な生産計画が立てられていないのではないか。」というところにすべての問題があるように考えがちです。
そして、会計マネージャーであれば、「仕入れのコストが高くなりすぎているのではないか。」「どこかで費用がかかりすぎているのではないか。」と考えがちです。

各マネージャーは、それぞれの経験レンズ (Experience Lens)をもとに、自分が原因と考える問題についての対策を必死で練ろうとするのです。

経験レンズ (Experience Lens)はこのような経験だけに留まりません。会社がどのような企業文化を持っているのかによって、そこで策定される戦略も変わってくるケースもあります。

若いベンチャー企業で、すべての人に自由な発言がなされる風通しの良い企業である場合は、比較的思い切った判断がなされることもあるでしょう。一方で、とても保守的で保身をばかり気にしているマネージャーが多くいる企業であれば、差し障りのない戦略が策定されるかもしれません。

ゆび矢印●アイデアレンズ (Ideas Lens)
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アイデアレンズ (Ideas Lens)は、いかにイノベーティブな考えで戦略を策定することができるかどという考え方です。

イノベーティブという言葉は、最近では日本のビジネス雑誌でもよく聞く言葉となりました。台湾でも同じです。日本も台湾も「良い商品をつくっていれば競争に勝てる。」という時代ではなくなってきました。どこの企業も高品質な商品を顧客に提供し、その中で何とか差別化を図りながら生き残って行こうと必死になっているのです。いかにライバル会社が考えつかないようなイノベーティブなアイデアを創出できるか、が差別化の大きな鍵となっています。

イノベーティブな企業の代表格として挙げられるのがアップル社では無いでしょうか。アップル社はカリスマ的リーダー、スティーブ・ジョブズのもと、さまざまなイノベーティブな商品を開発してきました。アップル社の会議では、自分の意見を自由に発言する機会が与えられ、互いに切磋琢磨しながらイノベーティブなアイデアを創出してきました。
社員が自由に発言できる社内風土は、イノベーティブなアイデアを創出する上で大変重要なことです。

また、イノベイティブな発想をする人はいろいろな経験をしています。仕事とは関係のないところで世界中を旅行したり、仕事と関係のない分野の本を読んだりすることは、イノベーティブなアイデアを考え出す鍵となります。

まとめ

台湾進出や台湾人誘致のインバウンドで成功するためには、如何に切れ味鋭い戦略を策定することができるのかに掛かっています。戦略を策定するには、以下の三つの視点(レンズ)から考えることができます。
点矢印画像デザインレンズ(Design Lens)
点矢印画像経験レンズ (Experience Lens)
点矢印画像アイデアレンズ (Ideas Lens)

台湾進出や台湾人誘致のインバウンドの戦略を立てる場合には、自分がこの三つのレンズから戦略を考え実行しようとしているのか、そして他の二つの視点から見た戦略が考えられないか、よく考えてみましょう。

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