三菱自動車再建へ、カルロスゴーンが経営で大切にしている3つのこと

2016-10-20

日産で経営再建を成功させたカルロス・ゴーン社長が昨日、三菱自動車の会長を兼任すると発表がありましたね。カルロス・ゴーンと言えば、ルノー、日産と世界の大企業の中に飛び込み、経営再建で大きな実績を残しています。まさに経営再建のプロと言えます。

ゴーンのリーダーとしての経験では、27歳でミシュランのル・ピュイの工場長となり多くの年上社員に指示する立場となりました。ルノー、日産には経営方式が全く異なる会社から新参者としてやってきました。

それぞれの会社で社員の反発等が上がる、いわばアウェイの環境の中でゴーンが強烈なリーダーシップを発揮して組織のパフォーマンスをあげてきました。そして、今回の三菱自動車の経営再建。

実はゴーンは、三菱自動車の社長していたかもしれない過去があったんです。それはルノーが1999年に日産と提携するちょっと前。ルノーの提携先として日産の他、三菱自動車も候補に挙がっていました。当時のルノーの考えでは三菱は財閥企業であり提携は難しいとの結論で候補から外れたそうです。

ゴーンの仕事の仕方から日本の経営者は学べることはたくさんあります。もちろん台湾ビジネスを行う経営者の方々にも。

今回は、経営者の方々にはぜひ知っておいてもらいたい、カルロス・ゴーンが経営で大切にしている3つのことをご紹介します。

良好な人間関係を作り上げる

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ルノーでも日産でも、経営再建のために何よりも大切にしていたことは、ルノーや日産の社員と良好な「人間関係」を作り上げていくことでした。

ルノーに来たとき、ゴーンはこう言っています。

「赴任して最初にすべきことは人間関係を作りあげることです。」(p94、カルロス・ゴーン、フィリップ・リエス著、高野優訳、日経ビジネス文庫)

ゴーンが日産の社長として日本に来たときは、共にフランスから来日するフランス人メンバーにこのように語っているんです。

「君たちは宣教師ではない。」(p255、カルロス・ゴーン、フィリップ・リエス著、高野優訳、日経ビジネス文庫)

さらには、

「フランス人としては日本に行っても、組織の改革に成功するチャンスはまったくありません。1%の可能性もない。正真正銘のゼロです。これは私の心の奥底にある深い確信に基づいた意見です。」(p255、カルロス・ゴーン、フィリップ・リエス著、高野優訳、日経ビジネス文庫)

ゴーンはここまで言っているんです。

異国、異文化の中で経営再建をするにはまずは良好な人間関係を作り上げることはとても大切なんです。ゴーンはそれを十分に心得ています。きっと三菱自動車でもまずは良好な人間関係の構築からスタートするのでしょう。

クロス・ファンクショナリティ

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ゴーンはよく「クロス・ファンクショナリティ」という言葉を使います。クロス・ファンクショナリティとは、部門間を横断し情報や考え方、成功体験、失敗体験などをシェアしあうコミュニケーションのことです。ゴーンが経営再建をしたルノーでも日産でもクロス・ファンクショナリティは大変有効に機能しました。

ゴーンはイノベーションには異なる文化、異なる方式が出会うことが大切である(p451)と述べています。

ゴーンは研究開発費を増やし優秀な人材を集めたからといって革新的なものができるわけではない、とも言っています。

同じタイプの人、同じ考えをもった人同士が集まってもそれはただの仲良しグループです。それではだめですね。会社に必要なのは、様々な考えを持った人間の戦力的なチームです。
やはり大切なのは異質なもののぶつかり合いなんです。三菱自動車でもきっとこれはキーワードになるでしょう。

英語

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ゴーンは実に様々な言語を操ります。ポルトガル語、フランス語、アラビア語、英語、そして少々の日本語。ゴーンはこれまでレバノン、ブラジル、フランス、アメリカ、そして日本での生活を経験し、ゴーンは大切だと感じているのはやはり英語です。日産のエグゼクティブミーティングでは英語を使用しています。

「英語を話すということは、パソコンにeメール用のソフトウェアを入れるようなもの。」(p404、カルロス・ゴーン、フィリップ・リエス著、高野優訳、日経ビジネス文庫)

ゴーンはこのように言っているんです。

つまり英語ができなかったらビジネスでeメールを打てず、まったく話になりません、ということです。ゴーン自身、とても国際派のビジネスマンですからこう思うのも当然かもしれません。

三菱自動車の社員もきっと日産と同じように英語力の向上を求められることになるでしょう。

まとめ

カルロス・ゴーンは、これまでルノー、日産を瀕死状態から回復させた経営再建のプロです。そんなゴーンが経営で大切にしているのは、以下の3つです。

点矢印画像良好な人間関係
点矢印画像クロス・ファンクショナリティ
点矢印画像英語

三菱自動車での経営再建でもきっと、まずは良好な人間関係を構築していくことになるでしょう。組織改革としては、異文化が交わるクロス・ファンクショナリティを推進していくでしょう。三菱自動車の社員には英語力アップを求められることになります。今後カルロス・ゴーンがどのようにして三菱自動車を再建していくのか気になるところですね。

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